約 5,115,239 件
https://w.atwiki.jp/1548908-card/pages/3257.html
YOパック:パックDT10(P)YO:DUEL TERMINAL(デュエルターミナル) -インヴェルズの侵略(しんりゃく)!!- BEFORE:パックDT09(P)YO 遊戯王:DUEL TERMINAL -インヴェルズの侵略!!-(OCG) から新規30種収録。 実装日:2011年07月15日(金) 解説 ※OCGパックのコピー。修正待ち。 解説 通常モンスターカード00種 効果モンスターカード??種 融合0?種 儀式0?種 シンクロ0?種 魔法0?種 罠0?種 ※カードタイプ・50音順編集待ち センジュ・ゴッド ソニックバード ケルベク 死霊操りしパペットマスター THE トリッキー サイレント・ソードマン LV5 風霊使いウィン アームド・ドラゴン LV10 ヴォルカニック・ロケット ヴォルカニック・カウンター エンペラー・ストゥム クレボンス ブラック・ボンバー リチュア・アビス リチュア・ヴァニティ リチュア・マーカー リチュア・チェイン リチュア・エリアル シャドウ・リチュア ガスタ・ガルド ガスタ・イグル ガスタ・サンボルト ガスタの巫女 ウィンダ ガスタの静寂 カーム ガスタの賢者 ウィンダール インヴェルズの魔細胞 インヴェルズの斥候 インヴェルズの門番 インヴェルズを呼ぶ者 インヴェルズ・マディス インヴェルズ・モース インヴェルズ・ギラファ インヴェルズ・ガザス イビリチュア・マインドオーガス イビリチュア・ソウルオーガ 鎧黒竜-サイバー・ダーク・ドラゴン マジカル・アンドロイド メンタルスフィア・デーモン ダイガスタ・ガルドス ダイガスタ・イグルス リチュアの儀水鏡 ガスタの交信 侵略の一手 サイバーダーク・インパクト! スター・ブラスト 儀水鏡の瞑想術 ガスタへの祈り 侵略の波動 生贄の抱く爆弾 因果切断 ※OCGの同名パックとの差分 通常モンスター(0?種) 効果モンスター(??種) エクストラ(0?種) 魔法(0?種) 罠(0?種) 関連パック DUEL TERMINAL(P)YO
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/3267.html
戻る マジシャン ザ ルイズ 進む マジシャン ザ ルイズ 3章 (27)円卓 「当諮問会での発言は議長である私か、副議長であるマザリーニ枢機卿の許可が必要となります。 それ以外の口述は発言として認められません、これに従わない場合は私の権限において退室を命じる場合があります。また、偽証を行った場合には王権への反逆罪に問われることもあります」 張りのある、女王アンリエッタの声が円卓の間に響き渡る。 ルイズは学院でのクラス会の様子をふと思い浮かべたが、今が女王陛下の御前であることを思い出し、その考えを振り払った。 議長であるアンリエッタの説明は、発言の仕方に始まり、退室命令・王権反逆罪に類する罰則規定の解説、諮問会で知り得た情報は参加者同士での共有は許されるが、それ以外の人間に伝える場合は国王の許可を必要とする守秘義務の解説に及んだ。 長々と続く単調な説明に、ギーシュとモンモランシーが眠くなってはいないかと心配になりルイズは二人の顔色をうかがったが、どうやらその心配は杞憂であったようだ。 二人はかちこちに緊張して、真剣な顔つきでアンリエッタの言葉一つ一つに対して律儀に頷いている。 今度は本当に言っていることが頭に入っているのかが心配になったが、流石にそこまで馬鹿じゃないはず、とルイズは思うことにした。 そうして暫く後、女王の説明が終わったのを見計らったマザリーニが、会を次の手順へ進ませるべく発言を行った。 「それではまず、順に名を述べ身分を明らかにし、この当会への招集を受けた理由を述べてください」 そう言ってマザリーニは、自分の右に座るエレオノールにその骨張った手のひらを向けて、自己紹介を促した。 「エレオノール・アルベルティーヌ・ル・ブラン・ド・ラ・ブロワ・ド・ラ・ヴァリエールと申します。 身分はトリステイン王立魔法研究所主任研究員ですが、本日は所長が急病とのことですので、その名代として参りました。 若輩者故、いたらぬ点もあるかと思いますが、どうか皆様、よろしくお願いいたします」 促され立ち上がったエレオノールの、見事な挨拶。 先陣をきる者としての貫禄は十分。物怖じせずに堂々とした、正に完璧な形の自己紹介。 自分の姉の完璧さを毎度のことながら確認し、ルイズは誇らしい反面で、自分とのあまりの違いに劣等感を感じずにはいられなかった。 しかし感じたのはそれだけではない、この姉の挨拶に関してルイズには一点気にかかる部分があった。 いくら所長の名代とはいえ、一研究員の立場であるエレオノールが、なぜこの場に出席することになったのか、その部分がルイズの中で腑に落ちなかったのである。 まあ、もっともこれは事情を詮索するためルイズの父であるヴァリエール公爵が根回しを行い、その結果としてエレオノールが送り込まれた為だったのだが、 この事実を知っているのは当のエレオノールとアンリエッタ、それにマザリーニだけであったので、ルイズがそれに思い至ることのができなかったのは当然のことである。 挨拶は順に右へと続いていく。 エレオノールが着席すると、次はその右席についていたモット伯爵が立ち上がった。 「ジュール・ド・モットと申します。王宮よりトリステイン魔法学院への勅使の役目を仰せつかっております。 この度は先の戦役で私が見聞きしたことを報告するようにと、マザリーニ枢機卿から招致を受けてこの場に立っております。 どうぞ皆様、よろしくお願いします」 そう言って長身の体を窮屈そうに曲げて一礼するモット伯爵。 彼がその顔が上がったとき、偶然にもモット伯とルイズと目が合った。 そして白い歯を見せ笑顔を見せたモット伯爵に、ルイズは怪訝な顔をするばかりであった。 モット伯爵が着席すると、次に立ち上がったのは長身の女性。 今は上等そうな白いシルクのドレスを身に纏い、上品そうに微笑んでいる――土くれのフーケ。 この諮問会において最も場違いな人間がいるとすれば、間違いなく彼女であろう。 当然参加者達の視線が一斉に彼女に向いた。 彼らの視線を集めながら、フーケはゆっくりと立ち上がり、何とも軽やかな一礼をして見せた。 その一礼に、参加者の誰もが目を奪われた。 気品と美しさが織り混ざった見事な一礼、エレオノールのそれが完璧な作法であったとするならば、フーケのそれは見た者を引きつけずにはいられない洗練された芸術のようであった。 「皆様お初にお目にかかります。わたくしはマチルダ・オブ・サウスゴータ、今は無きアルビオン領サウスゴータ太守の長女にございます。 現在は諸国を旅する旅人として渡り鳥のような生活をしております」 この説明を聞いて、ルイズは口をまん丸に開けて驚いた。 始祖に誓ったその舌の根も乾かぬうちに、彼女は堂々と自分はこの場にいる人間とは初対面だと言い切ったのだ。 そして更に、城下を騒がせた盗賊であることを伏せてアルビオンの貴族だと名乗り、その身分は旅人であると言ったのである。 「なっ……何よそ、むぎゅぅ!」 それは、とフーケの嘘を追求しようとしたルイズの口元に、さっとタバサの手が伸びてそれを塞いでいた。 「今は……」 普段以上に小さな声でそう囁くタバサ、その言葉にルイズも渋々と従った。 ルイズ達がそうしている間にも、フーケの言葉は続いていた。 そしてそれは、ますますルイズ達を驚かせる内容であった。 「わたくしはこの場にオールド・オスマン、及びミスタ・ウルザの質問に答えるようにと、王宮の招致を受けてこの場に立っております。 ですがその前に、事前の取り決めであった、わたくしが犯してしまいました無許可での国境越えその他に関する、今現在全ての罪状に対する免責を書面にして頂きたく思います」 再び口をあんぐりと開けるルイズ。貴族の子女としては大変見苦しい姿であったが、試しに横を向いてみたところ、ギーシュとモンモランシーも同じ顔をしているところだった。 全面的な免責要求。 よくもぬけぬけと言ったものである。フーケはこれまで行った全ての犯罪行為に対する免責を要求し、しかもその代表を『無断での国境越え』などというどうでもいいもので隠してみせたのだ。 このような無茶な要求を姫殿下、いや、女王陛下がお許しになるはずがない。そんな期待を込めてルイズは、自分が敬愛してやまないアンリエッタへ期待の眼差しを送った。 けれど、その彼女が次に口にした返答は、ルイズを更に困惑させるものであった。 「それは今この場で書面にしなくてはなりませんか?」 免責への同意。 今度こそ大きく開いた口が閉じない。口から涎が垂れる直前に、タバサがとっさに閉じてくれたので事なきは得たが、そうでなければ危なかった。 「はい女王陛下。先に書面にして頂きたく思います」 アンリエッタが諦めたようなため息を一つ吐く。 慣例に則るならトリステインにおいては、今回のような場合には事後に非公式の場で取引を交わし、免責書類を発行するのが常であった。 それを自動筆記によって記録されている場で、女王が犯罪者との取引を行ったという事実を公然と言い放ってみせる胆力は見事と言わざるを得ない。 なるほど、そう考えればこの盗賊が計算高さと度胸の良さを兼ね備えた油断ならない相手であることがアンリエッタにも知れた。 とるに足らない犯罪者を相手にするのではなく、対等の取引相手としてまず認めろと彼女が言いたいのだろうということも理解した。 しかし、仮にも王国の面子に泥を塗ったのである、それだけの危険を犯すに足る自信はどこから来ているのか。 アンリエッタは国を率いる王として、彼女の手の中で未だ伏せたままになっているそのカードに、強く興味をひかれた。 「マザリーニ枢機卿、書類の準備をお願いします」 「……ただいま用意致します」 そもそも諮問に対して今回のような大きな取引が行われることは先例が無い。 すでにそこからして例外づくしであったのだが、これは国の存続に関わる大事の最中、どの様な条件を呑んででも彼女の知っていることを吐き出させることが最優先であるという、女王アンリエッタの非常時の判断であった。 彼女のそんな姿勢を、この場に出席していない最高法院の人間が知ったらどんなことを言い出すか……、マザリーニは後の処理を考えて小さく嘆息し、書類にサインを走らせた。 「こちらが免責書類となります」 そう言ってマザリーニ枢機卿が差し出した書類を受け取ったアンリエッタは。素早くその書面の中身に目を通すと末尾にサインをし、最後に王家の紋章を押印した。 そうして出来上がった公式書類を受け取ったマザリーニは、今度はフーケの前まで歩いて持っていき、それを彼女に手渡した。 手元の書類に視線を落とし、じっくりと確認するフーケ。全てに目を通し終わったとき、その口元が笑みが形作られていた。 「はい、これで結構です。これでわたくしはお望み通りに、知っていることを何でもお話し致しますわ」 書類を手にしたフーケが着席し、次はその右席に座るウルザの番となる。 杖を手にしたウルザが立ち上がろうとすると、それを制して先に立ち上がるものがあった。 アンリエッタ女王の左席、つまり順番からすれば王宮の関係者以外では最後に起立するはずのオールド・オスマンである。 「皆様、トリステイン魔法学院学院長オスマンです。 これからミスタ・ウルザが挨拶をするにあたり、皆様には事前にいくつか聞いておいて頂きたいことがございます。 それは彼が語ることは宣誓した通りに真実であり、また、その詳細についてはこの先の諮問によって明らかにされるものであるということであります。 どうか静粛に、発言は陛下の許可を頂いてからお願いいたします」 オスマンがアンリエッタとマザリーニの二人へと目配せをすると、最初からの取り決めであったのだろう、二人は頷いてこれを返した。 うやうやしくかしこまった口調のオールド・オスマン、ルイズはこの老人がこんなしゃべり方をするのを初めて耳にした。 オスマンの着席を見計らって、再びマザリーニがウルザに起立を促した。 それに従って、ウルザはゆっくり立ち上がると、深く頭を垂れて礼の姿勢を取った。 その仕草はエレオノールやフーケのそれとは全く違う、まるで機械のような完璧さと正確さを持った人間味の感じられない異質な姿であったが、慣れたルイズからすればむしろそれこそが彼の自然体であることが知れた。 そして口を開いたウルザは、自身の紹介と事実とを簡潔に口にした。 「私はウルザ。ミス・ヴァリエールに使い魔として召喚された、系統魔法ならざる魔法を識る者であります。 この場にはオールド・オスマンと王宮の招致を受けて立っております」 口調だけは丁寧に、けれどその声色は硬質かつ厳格に。 何もかも普段通りのウルザの言葉であった。 ルイズからすれば既に知っている事柄、何も驚くことはない。 しかし、そうではない者が多数いる円卓の間は、当然のことながらその言葉に大きくざわついた。 ハルケギニアにおいて系統魔法ではない魔法、そこから連想されるものは魔獣やエルフ達が扱う先住の魔法である。 事情を知らされぬ者達が、畏怖と恐怖の対象であるそれに帰結して、心穏やかにいられなかったのも無理もないことであった。 女王の御前という特別な場で、どの様な態度をとって良いか分からずに、ただ動揺だけが広がっていく。 そして、 騒雑を呼んだのがウルザの発言であったならば、 「皆さん、静粛にお願いします」 それを沈めたのはアンリエッタであった。 「先のオールド・オスマンの発言の通り、詳細は後の諮問によって明かされます。今は静粛にお願いします」 必要以上を口に出さないアンリエッタの制止に、参加者全員が一斉に口を閉じた。 それが女王としての才覚か、それとも女王という権威のなせる技かは当のアンリエッタにも分からなかったが、これ幸いとマザリーニは次の発言者に起立を促した。 「わ、私はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール……」 そこからは順調な、というよりフーケ、ウルザと続いた流れからすると気が抜けたように感じる挨拶が続いた。 ルイズ、ギーシュ、モンモランシー、コルベールが順番に挨拶を済ませ、その場で見聞きしたものを証言するように呼ばれた旨を発言した。 唯一、オスマンだけは今回の騒動を諮問する側として呼ばれたことを話し、この後の諮問にあたってはオスマンが質問し、それに答える形で進められることを説明した。 「それでは質問します、ミズ・サウスゴータ。よろしいかな?」 力強いオスマンの声が、円卓の間に響く。 途中五分の休憩を挟んだ後、諮問会が再開された。 円卓を挟んで向かい合って起立しているのは一組の男女、オスマンとマチルダ。 両者はかつてこうして何度も学院の院長室で言葉を交えたことを思い出しながら挨拶を済ませ、本題へと入った。 「ミズ・サウスゴータ、事前に取らせて頂いた調書によれば、あなたは神聖アルビオン共和国樹立時からその中枢に近い立場にいたとのことですが、間違いはありませんな?」 「ええ、その通りです」 「そして亡命を希望し、ここトリステイン王国へ渡ったと。これもよろしいかな?」 「ええ、間違いありません」 あくまで自分は元アルビオン貴族マチルダ・オブ・サウスゴータであり、王家への恨みを晴らすためにレコンキスタに参加したが、やがてその思想について行けなくなり先の戦役の直前に逃亡、現在はトリステイン王国に亡命を希望している、これがフーケの立てた筋書であった。 オスマンは彼女の側からこの前提を崩すつもりが無いことを確認して、質問を続けることにした。 「それでは、神聖アルビオン共和国についていくつかお聞かせ願いたい。まず神聖皇帝、国の最高指導者の立場にあるものは、オリヴァー・クロムウェル司教である、このことに間違いはありませんかな?」 「いいえ、違いますわ」 「おお! 違うと申されますか!」 悠然と微笑んで答えるフーケ、それを聞いて大仰に驚くオスマン。 事情を知るルイズ達からすれば実に猿芝居この上ないのだが、エレオノールをはじめとする事情を知らぬ参加者達は二人のやりとりに引き込まれているようだった。 「はい。アルビオンは現在クロムウェル司教の統率下になく、実質的に国を支配しているのは別の者ですわ」 「ほほう! それではミズ・マチルダ、我が国を脅かしておるアルビオンの、その本当の支配者とはどの様な名なのかをお聞かせ願いたい」 そのオスマンの声を聞き、少し困ったような表情を見せるマチルダ。 左手を口元に持っていき、右手の人差し指でこつこつと机を叩く、そうして溜めを作ってから、彼女は何か恐ろしいことを口にしようとしているように唇をか細く震わせた。 フーケの本性を知るルイズからすれば、それは演出過剰気味な仕草であったのだが、その場に居合わせなかったコルベールやギーシュ、そもそも事情を知らぬモット伯爵などは何か感じ入るところがあったようである。 「男って単純ね」 誰にも聞こえないように小さく呟いたルイズの声に、隣に座るタバサだけが律儀に頷いていた。 「ミズ・サウスゴータ、お聞かせ願いたい」 「ええ、ええ! オールド・オスマン! わたくし決心がつきましたわ。やはりわたくしは彼の名をこの場で明らかにせねばなりません。例えどれほどに恐ろしいことであっても、この場でそれを明らかにすることこそが、始祖ブリミルが私に課した定めなのでありましょう!」 感極まったようにその名を告げようとするマチルダに、事情を知らぬ男達は引き込まれ、一方でルイズやアンリエッタは冷めた眼差しで彼女を見ていた。 円卓の上では、自動筆記のペンだけが二人のやりとりを記録している。 「彼の名前はジャン・ジャック・ド・ワルド! 元トリステイン魔法衛士隊隊長、ワルド子爵でございます!」 ワルド子爵、栄えある魔法衛士隊のグリフォン隊、その元隊長が裏切り者であったことは参加者のうちにも周知の事実として知らしめられていた。 だが、マチルダの口から出たところによれば、彼は裏切り者であるだけではなく、今やトリステインを滅ぼそうとしている侵略国アルビオンの支配者にのし上がっているのだという。 流石にこのことはアンリエッタも知らないことであったのか、驚きに手で口元を隠している。 そして更に大きく衝撃を受けていたのはエレオノールであった。 ルイズの婚約者であるワルド子爵のことを当然エレオノールは知っていた。 親同士が戯れに決めたことであっても、以前のルイズが彼にあこがれのような感情を抱いていたことをエレオノールも知ってはいたし、何よりも自分も知る人間が、このように大きな騒動の中心にいるとは思っていなかったのである。 泣き虫な妹を心配し、そちらを見やるエレオノール。 そしてこのとき、偶然にも目線を泳がせていたルイズと、エレオノールの視線が交差した。 けれど、ルイズの瞳にはエレオノールが想像していたような動揺の色はなかった。このことを一瞬怪訝に思ったエレオノールだったが、ルイズの方から視線を外した為、彼女自身もそれ以上を考えることはしなかった。 関係者達の様々な思惑が交錯する間も、オスマンとマチルダのやりとりは続いていた。 「ワルド子爵がどの様な手段を用いて、アルビオンを支配したのかは気になる部分ですが、そちらは後にまわして、今はお二人がどの様な関係かを先にお聞かせ願えますかな?」 「……わたくしとワルド子爵は、情を通わせた仲でありました……」 それからフーケが口にしたのは、よくぞこれほど次から次へと嘘が並べられると、ルイズが呆れかえるってしまうような内容であった。 フーケはまず、自分とワルドが恋仲であったことを話し、そして彼に利用され悪事を働いてしまったと涙混じりに告白した。 全ての罪はワルドにあり、自分は利用されただけの哀れな女、悲劇のヒロインであったことを訴えたのである。 彼女の言う『悪事』の中には学院で盗みを働こうとしたことなども含まれているのだろうが、それすらもワルドに利用されてのことだと言うのだろう。 これだけの嘘を並べて矛盾やよどみを感じさせないのは、盗賊や貴族より、むしろ役者に向いているのではないかと、ルイズは思わずにはいられなかった。 役者と政治家というのは本質の部分でよく似ているんじゃないかしら。 ―――ルイズ 戻る マジシャン ザ ルイズ 進む
https://w.atwiki.jp/urawaza/pages/482.html
■PlayStation2 Top | 目錄 | あ行 | か行 | さ行 | た行 | な行 | は行 | ま行 | や行 | ら行 | わ行 ■サイレントヒル3 SILENT HILL 3 ■「裏技・攻略」情報 ●Heather隱藏服裝獲得方法(轉載自巴哈姆特沉默之丘精華區) 每次完成一輪遊戲之後,系統會在最後顯示出一組密碼,之後再重新開始的遊戲,在標題畫面中選擇密碼模式,即可輸入服裝(留意大小階需完全依照)密碼,解封後便可在遊戲中途更換,共26套。 名稱 密碼 1 transform costume PrincessHeart 2 Golden Rooster cockadooodledoo 3 Royal Flush 01_03_08_11_12 4 block Head PutHere2Feeljoy 5 the light LightToFuture 6 god of thunder GangsterGirl 7 Killer Rabbit BlueRobbieWin 8 Transience ShogyouMujou 9 onsen I_Love_you 10 don t touch TOUCH_MY_HEART 11 Heather shirt 1HappyBirthday 12 Zipper Shut_your_mouth 13 eme RUE Suspence 14 EGM EGMpretaporter 15 Game Informer gameinformer 16 GamePro ProTip 17 Game Reactor T-shirt SH3_Wrestlarn 18 GameSpy.com iaml33t 19 GMR GMRownzjoo 20 GN IwannabeaGJ 21 IGN.COM IGN_pickleboy 22 OPM SH3_OPiuM 23 OPS2 extra_thumbs 24 Play Shirt sLmLdGhSmKfBfH 25 PS2RO MATADOR 26 PSM badical ●隱藏武器取得法 先決條件:完成遊戲一次並完成個別條件後,便可在特定地方獲得。 衝擊槍 條件:在上一輪遊戲使用近戰武器解決最後首腦。 地點:表 購物商場一樓遊戲開始後離開女洗手間後轉左,盡頭的箱子上。 火焰發射器 條件:在上一輪以射擊武器擊倒敵人比打擊類類武器為多。 地點:表 購物商場一樓 在購物商場圓環的麵包店,櫃檯上。 激光劍 條件:在上一輪遊戲使用近戰武器解決最後首腦。 地點:表‧購物商場二樓在業務走道盡頭,需要夾取鑰匙的房間旁邊的門,門把上就是放著光劍 註 第三輪開始遊戲會自動獲得以上三種武器。 金、銀棒 Extra New Game中先取得鐵棒,到下水道 棲息水怪的水池(不要裝備鐵棒),調查血水池後會有選項, 選「這不是我的水管。」後從女神手上取得。 Heather Beam 條件:持續遊玩直至累積殺敵數達333,新一輪遊戲時自動取得。 注意:在不裝備武器的情況下才可使用。發射前按方向鍵,就會使出雷射光。如果是直接發射,就會出現光波。 搭配服裝transform costume,光波會變成Sexy Beam ●SAVE DATA 連動 如果記憶卡中擁有前作「SILENT HILL 2」的檔案,開始遊戲後在モール裏1階裏的廁所會追加特殊劇情。 ●Extreme難易度 完成Action Level的難易度Hard後就會追加。 Top | 目錄 | あ行 | か行 | さ行 | た行 | な行 | は行 | ま行 | や行 | ら行 | わ行 ■PlayStation2
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/2906.html
戻る マジシャン ザ ルイズ 進む マジシャン ザ ルイズ (24)女王の召集 行き交う人の群れ、群れ、群れ。群集と言う言葉こそが相応しい光景。 賑わう王都。 それもそのはず、今は国を挙げてのお祭り騒ぎの真っ最中なのである。 数日前の夜のことだ。王都の住民達はすべからく皆、あの月光に照らされた禍々しい浮遊大陸の異様を目撃した。 南方に軍が出払って守りが薄くなったところに、図ったかのようなアルビオン軍の来襲。 王都中に動揺が走り、一時はパニック直前にまで緊張感が高まったほどであった。 しかしそれは、始まりと同様に唐突な終焉を迎えた。 『始祖の光』と呼ばれている謎の光の発現で。 王都中の民達は空を呆然と見上げ、声を失った。 そうしてその光が収まり、夜の闇が再び世界を支配したときには浮遊大陸アルビオンの姿はまるで光に溶かされた霧のように掻き消えていたのだった。 夢まぼろしのような一夜が明けた翌日、国中に王宮からの触れが出された。 そこには始祖ブリミルの加護によりトリステイン王国は神聖アルビオン共和国を退けることに成功した事実と、始祖に指名されたアンリエッタ姫が女王として即位するということが宣言されていた。 また、同時にその触れには翌日、女王の戴冠式と、戦勝パレードが行われることが示されていた。 急な通達に急な祝祭であったが、城下の国民達は王宮の目論見通りに、アルビオンのことなど忘れて喜びに沸いた。 そうして開催されているお祭り騒ぎこそ、今ギーシュとモンモランシーの前で行われている、これまでに無い規模の大祝祭なのであった。 更に、明日の夜には宮廷での舞踏会も開かれることになっているらしい。 まさに上へ下への大騒ぎとはこのことである。 「それにしても、良かったのかしら?」 「ん?何がだい、モンモランシー」 色とりどりに飾られた出店、商人らしき姿の一団が大声を出して呼び込みを行っている。 街を歩く人々は老若男女、その姿は貧者、富豪、平民、貴族と様々だ。 ある者は着飾り、ある者は身分相応の格好をし、またあるものは客寄せの仮装をしている。 そんな人ごみの海を歩く二人の手には小さな旗が握られていた。 旗には百合をかたどったトリステイン王家の紋章が描かれている。 二人はパレードの主役であるアンリエッタを一目見ようと、大通りを目指して歩いているところだった。 同じことを考えているのか、周囲見渡せば同じように旗を持って歩いている者もちらほら見受けられる。 「ルイズのことよ。あのまま置いてきちゃって良かったのかしら」 「うーん。でもほら、積もる話もあるだろうからね。何より家族水入らず二人で話すのを邪魔しちゃ悪いじゃないか」 決してルイズの姉、エレオノールが怖かったので逃げだしたなどとは、口が裂けても言えない。 「そうかしら?」 「そうだよ。帰りにでも何かお土産を買っていってあげれば大丈夫さ」 ただでさえ騒がしく雑多であった人ごみが、ますますその度合いを増してきた。 パレードに近づいている証拠である。 そんな中を歩を進める二人の前を、大柄な男が横切ろうとした。 ギーシュは慌てて足を止めたが、モンモランシーはそのことに気づかずぶつかってしまった。 「きゃっ!」 当然の帰結として弾き飛ばされるモンモランシー。華奢な体がバランスを崩して、白い石畳に尻餅をついた。 「あっ!こら!待ちたまえっ!」 ギーシュが男を呼び止めようと声を上げたが男は立ち止まらず、そのうちその後ろ姿も人の海に消えてしまった。 「いたた……」 「全く酷い奴だ。ほらモンモランシー、掴まって」 転んだモンモランシーに差し伸べられるギーシュの手。 微笑みかけた彼の笑顔が眩しかった。 ギーシュはモンモランシーの手を優しく握ると、今度は力強く引き起した。 彼女は意外な力強さに驚きを覚えながら立ち上がり、その姿を見て「まるで物語の中の王子様とお姫様みたいだな」と思った。 そしてギーシュの顔を思わずじっと見入ってしまうモンモランシー。 しかしそれも一瞬のこと、すぐさま我に返った。 握ったままだった手を慌てて離し、耳まで真っ赤にさせながら手をパタパタと動かして髪や服を整えた。 自分でも明らかにおかしい挙動をしているのはわかっているのだが、ギーシュのその笑顔や仕草は、思わぬ破壊力で心の城壁を打ち抜いてしまいそうだったのだ。 ありていに言えば――ちょっとときめいてしまったのだ。 (ば、ばばばば!馬鹿じゃないの!?相手はあのギーシュよっ!?ただの幼馴染よ!?) 馬鹿な考えと切って捨てようとする刹那、唐突に思い出されるウェザーライトⅡの艦橋。男らしく舵を握ったギーシュの引き締まった横顔。 そしてその後、自分は顔を近づけギーシュの唇にキ (あ、あああああああああああああぁぁぁぁ!!??) 危うく掘り起こしかけた記憶を大慌てで埋める。 両手で顔を覆い、そのことは考えないようにした。 (確かに、盛り上がっちゃってそういう気持ちになったこともあったけど!ノーカウント!違うわ、あれは気の迷いよ!) 伏せていた顔を上げて、ちらりとギーシュを見る。 優しく微笑むギーシュ。その姿にモンモランシーの心臓がとくんっ、と鳴った。 (ぁぁぁああああ!?私ってば!私ってば!?) もしも目の前にベットがあったら全力で潜り込んで手足を振り回していたに違いなかった。 真っ赤になったり真っ青になったり、そしてまた真っ赤になったりするモンモランシーを暖かい目で見守るギーシュ。 まあ、彼にとっては転んだ拍子にちらりと見えた、彼女の可愛らしい下着のことを思い出してニヤニヤしていただけだったのだが。 一方その頃、コルベールはルイズの部屋へと向かっていた。 弱った体のまま、たいした休みも取らずに作業に没頭していたことで、その目元にははっきりとくまができていた。 普段ならしっかりしている足取りもどこかおぼつかない。 そんな状態でもコルベールは生徒の顔を一目見ようと足を動かしているのだった。 愛する生徒の元気な顔を見るまでは一息つけない、それがこの二十年続けてきた『教師』としてのコルベールの生き方なのだ。 コルベールはいつの間にやら目的の部屋を通り過ぎていたことに気づいて慌てて引き返し、ルイズの部屋の前に立った。 部屋の中からは二人の女性の声が聞こえた。 一人は何を言っているのか聞き取れないが、もう一人は「あいだっ!」とか「やめて姉さまっ!」と連呼しているようであった。 「……ふむ」 賑やかな雰囲気に立ち入ることに一瞬の躊躇いを覚えたものの、コルベールはおもむろにドアを三回ノックした。 「あいだだっ!だだだっ!」 一度は解放されたものの、また地雷を踏んだルイズがエレオノールに頬を抓られていると、来客を伝えるコンコンコンというノック音が響いた。 「ほら、ちびルイズ。お客様よ、ヴァリエール家の子女らしく、礼儀正しくお迎えなさい」 ルイズはエレオノールの方を恨みがましい目で見た後、扉の外にいる人物に来訪を歓迎する言葉を伝えた。 コルベールが入室すると、大貴族が使うほど豪華でもないものの、小奇麗に趣味良く整えられた部屋に二人の女性がいた。 その片方、ベットから身を起こしている桃色のブロンドの少女の姿を視界に認めると、コルベールは顔を綻ばせた。 「やあ、ミス・ヴァリエール。加減はどうかな?」 「ミスタ・コルベール!」 その姿を見て興奮するルイズを、エレオノールが肩を掴んで抑えた。 「ミスタ・ウルザから無事とは聞いていましたが、お元気……」 そうですね、と続けようとしたルイズの言葉が詰まる。 目の下にはくま、顔色は土気色、心持ち立っている姿もふらふらしているように見える。 その姿がどう見ても元気そう、とは言いがたかったのだ。 「ご、ご無事で何よりです」 「ははは、今まで作業をしていてね。この後はゆっくりと休ませてもらおうと思っているよ」 休めるかは分からないが、とは続けなかった。 「ごきげんよう、コルベール先生」 「やあ、ミス・ヴァリエール。君もお変わりない様子で」 胸が?という言葉が脳裏をよぎるルイズ。 「ええ、コルベール先生は……大分変わられましたね」 頭が?ととっさに連想してしまうルイズ。 「エレオノール姉さま。姉さまはミスタ・コルベールと顔見知りでしたの?」 「ええ、そうよ。こうして顔を合わせるのは久しぶりですけどね」 「いやいや、昔から変わらぬ美しさですぞ」 にこやかな談笑と思いきや、エレオノールは挨拶もそこそこに、鋭く話の核心を突いた。 「それで、コルベール先生。うちの不肖の妹がどうしてあのフネに乗っていたのか、ご説明していただけませんか?」 虚無の使い魔こと、プレインズ・ウォーカーウルザが部屋に入ってきたのは、コルベールがエレオノールの執拗な追求に音を上げかけたそのときだった。 「ああ、ミスタ・ウルザ!良いところに来て下さいました」 先客を気にも留めず、ベッドの横に置かれた椅子に座ろうとしたウルザであったが、コルベールの懇願にも似た声に動きを止めた。 「何ごとかな、ミスタ・コルベール」 「いえ、大した用件ではないのですが……」 その言葉を聞いたエレオノールの目が釣り上がる。 「大したことでは無いとはどういうことですか。うちのルイズが戦争に参加することが大したことが無いと、先生は仰りたいのですか?」 「ああ、いえ、そう言うことでは無く……」 エレオノールに問い詰められるコルベール。先ほどからずっとこの調子である。 さしものコルベールとしても、そろそろ誰かに助け舟を出してもらいたいと思っていた頃合だった。 「ふむ……そちらのお嬢さんは、ミス・ルイズのご家族といったところかな?」 そういったウルザは少し顔を動かして、色眼鏡越しにエレオノールを見やった。 一方、ノックもせずにいきなり入ってきた白髪白髭色眼鏡に見慣れないローブを羽織ったこの老メイジに、エレオノールは困惑の表情を浮かべる。 「ええ。私はこの子の姉でヴァリエール家の長女、エレオノール・ド・ラ・ヴァリエールよ。そういうあなたはどこのどなた様かしら?見たところメイジのようですけれど……」 言葉だけは丁寧に、眼鏡越しの視線は不審者を見るような厳しい目つきでエレオノールが言った。 「私の名はウルザ。こことは陸続きではない『遠い地』より来たる者だ。ミス・ルイズに使い魔として召喚されここにいる」 「……使い魔?」 呆れたような、どこか諦めた表情でエレオノールはベットの上のルイズを見下ろした。 「ルイズ、本当なの?」 「ええっと……その、本当です」 おずおずと答えるルイズ。それを聞いたエレオノールは疲れたように、自分のこめかみをぐりぐりと押して溜息をついた。 「魔法からっきしのあなたが召喚の儀に成功したと言うのは喜ばしい知らせだけど……人間の、しかもメイジの方を召喚するというのは、流石ちびルイズ、一味も二味も違うわね」 「うう……」 ここ数ヶ月、人間的にある程度の成長を遂げているルイズであったが、この姉と母親にだけは頭が上がる気がしなかった。 「とんだご無礼を、わたくしの方からもお詫びいたしますわ。……ええと、ミスタ・ウルザとお呼びすればよろしいのかしら」 「それで結構だ。お嬢さんは……ミス・ヴァリエールでよろしいのかな?」 『お嬢さん』と呼ばれたエレオノール、ルイズはその顔色を恐る恐る窺った。 しかし、激怒しているかに思われたエレオノールは恥ずかしそうにうっすら頬を赤らめているだけだった。 「それではこの子との区別がつきませんわ。エレオノールで結構です」 「ふむ……」 言われたウルザが手を顎に当てて、髭を撫でる。 エレオノールはウルザが手を動かしているその口元から胸にかけ手をじっと見ていた。 「ではミス・エレオノールとお呼びしよう。よろしいかな?」 「ええ。私はそれで構いませんわ」 ルイズとしては姉の様子がどこかおかしい様に感じられたのだが、口出しするのははばかられた。 「それで、ミス・エレオノール。用件とは何ですかな?」 ウルザの質問に、素早くコルベールが声をあげた。 「彼女はミス・ルイズが先の戦いの場に居合わせたことの説明を求めているのです。 ミス・エレオノール、こちらのミスタ・ウルザは先の戦いにも参加した『例の船』の関係者です」 すかさず要点だけを伝え、自分の役目は終わったとルイズの横、ウルザが立っているのと逆の方へと移動するコルベール。 彼もルイズと同様にこのアカデミーの鬼才には苦手意識があるようだった。 「ミスタ・コルベールが仰った通り、私はここにこの子がどうして戦場にいたのかを問い質しに来たのですわ。 もしも何かの事故、手違いなどであのフネに乗ったということでしたら、わたくしはこの子をすぐに屋敷にまで連れ帰るよう、父に言いつけられております」 「姉さまっ!?」 それは困る。 自分にどれだけの時間が残されているか分からない。 それをウルザのため、この世界の為に使おうと決めたのだ。 屋敷の中で閉じ込められている余裕は、自分には無いのだ。 そういったルイズの葛藤や決意を無視して、エレオノールは言い放つ。 「お黙りなさい。大体、魔法も使えないあなたが戦場で一体何の役に立つと言うの」 うっ、と言葉に詰まるルイズ。 ルイズは未だ誰にも自分が虚無の系統に目覚めたことを他人に明かしたことは無いのだ。 コルベールやオスマンは、早い段階からウルザの口からそのことが説明されていた為、ルイズ自身が誰かに語る機会は無かったのである。 ゼロのルイズと呼ばれ馬鹿にされ続けてきたルイズだったが、自身が虚無の系統であることを知って以来、以前ほど風評が気になることは無くなっていた。 また、それ以上に自分が虚無の系統であることを吹聴してまわることに強い抵抗を感じていた。 それは『虚無』という選ばれた者の力に、潜在的に恐怖を感じていたかもしれなかった。 暫く顎鬚を撫でていたウルザが手を止めて、口を開いた。 「それは少々困る。彼女は今や『ウェザーライト計画』の要とも言える存在、ミス・ルイズ抜きでこのトリステインがこの先の戦いを続けることは難しいだろう」 いきなり突拍子も無いことを言われて、鳩が豆鉄砲を食らったかのような顔を見せるエレオノール。 ルイズは姉がそんな顔をするのをいつ振りに見ただろうかと思案したが、記憶に霞がかかって思い出すことはできなかった。 妹の視線に気づき、咳払いを一つ。これで調子を整えたエレオノールは、勢い良くウルザに食って掛かった。 「この子が要?魔法も使えない子がどうして王宮の計画らしい『ウェザーライト計画』とやらの要になると言うんですの? はっきりとここで説明をしてください」 説明をするまではてこでも動かないと、全身から漂わせる気配が語っていた。 「ミス・ルイズ、君は君の口から自分の魔法について説明するべきだ」 「……え?」 てっきりウルザが説明するとばかり思っていたルイズが、思わず声を漏らす。 「ちびルイズ。あなたもしかして自分の系統に目覚めたの?」 エレオノールにそう問われてルイズはすぐさま答えることができない。 口にして、何かが変わってしまうのが怖かった。 だが、それ以上に家族である姉に、嘘をつくのが嫌だった。 少しだけ躊躇った後、ルイズはその口からはっきりとエレオノールに自分が何に目覚めたのかを伝える覚悟を決めた。 「姉さま。私の系統は……」 前へ進もう、臆せず、止まらず、前を見て。 迷っている時間は無い、自分に残された時間は少ないのだから。 「虚無です」 それを聞いたエレオノールが、何かの冗談だろうとコルベールとウルザの顔を交互に巡らせた。 そして、二人の真剣な表情に冗談ではないらしいと読み取ると、エレオノールは本日二度目の唖然とした顔を見せた。 「虚無?虚無ですって?そんなもの伝説の中にあるだけじゃない。アカデミーでだって虚無の系統の実在は報告されていないわ!」 声を荒げるエレオノール。しかし、ルイズの表情は真剣そのもので、自分が見たことも無いような『一人前』の顔をしていた。 いつも泣いていたルイズ、自分とカトレアの後ろばかりを歩いていたルイズ。 そのルイズがこんな顔をするようになっていたことに、エレオノールは姉として大きな驚きを感じた。 そのとき、またドアがコンコンとノックされた。 それを聞いて話は終わったとばかりに椅子に腰掛けるウルザ、コルベールは後のことが気になりながらも部屋を退出する旨をルイズに伝える。 ルイズはエレオノールのことが気になりながらも、ドアの外に待つ来客に声をかけて、入ってくるように伝えた。 そうして、ガチャリと音を立てて入ってきたのは歳若い魔法衛士隊の制服を着た騎士だった。 ルイズにとって魔法衛士隊の知り合いと言えば、元グリフォン隊の隊長であった彼のほかに無い。 見覚えの無い顔にきょとんとした顔をするルイズに、騎士は背筋を伸ばし、深く敬礼をした。 「ミス・ルイズ、ミスタ・ウルザ。お二方に手紙を渡すように預かってまいりました」 そういいながら騎士はきびきびとした動作で巻物を差し出す。 それを受け取ったルイズは、中を見て差出人を確認しようとしたが、そこで手が止まる。 そこにある封蝋に押された花押は、王家の紋章。 「!? これってまさか!?」 ルイズが上擦った声を上げるが、青年はきびきびとした声はそのままに、事務的な口調で返答した。 「自分は何も仰せつかっておりません。差出人の確認は中を見れば分かるそうであります」 直立不動の姿勢を崩さない青年。何かを言い含められているのか、その顔は緊張して目線は何も無い宙のただ一点を見ているばかりだった。 「……分かったわ」 青年が退室した後も、無言のまま手紙と封蝋の印章を見つめ続けるルイズ。 退出するつもりだったコルベールも、先ほどまで取り乱していたエレオノールもまた、無言。 ウルザはそれが何であるのか分かっているのか、興味なさそうに備え付けの机の引き出しから本を取り出して、何かを書き込み始めた。 ルイズは恐る恐るといった手つきで手紙を開封した。 手紙の中身、アンリエッタの筆跡で書かれていたそれは、王宮にて明日開かれる予定である軍議への出頭要請だった。 国を守る為、戦ってもらわねばなりません。 ―――トリステインの女王 戻る マジシャン ザ ルイズ 進む
https://w.atwiki.jp/ocg-o-card/pages/10256.html
《重力の魔導師-グラヴィティ・マジシャン-》 効果モンスター 星5/闇属性/魔法使い族/攻1700/守2200 自分または相手が魔法を発動する度に、 このカードに魔力カウンターを1個乗せる。 このカードの魔力カウンターを1個取り除く事で、 フィールド上の表側表示モンスター1体を選択し、表示形式を変更する。 (裏側表示にはできない) part20-50 作者(2007/09/16 ID +03yyQhC0)の他の投稿 part20-17 / part20-47 / part20-91 / part20-92 コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/1548908-tf6/pages/99.html
パック:囁き唱え祈り念ぜよ BEFORE:角と翼と爪と鱗と牙と(P)TF6 NEXT:武装最前線(P)TF6 条件 十六夜アキ(DA)、ブレイブ、シェリー・ルブラン、イェーガー、カーリー渚(NO)、カーリー渚(DS)、西野浩三、嶺開花、夏乃ひなた、メイ喜多嬉、夏乃こかげがパートナーの時に出現 デュエリストレベル4,8,12,16,20,24,28,32,36,40の時にランダムで出現 チャレンジ達成数40,50,60,70,80,90,100,110,120,130の時にランダムで出現 全キャラクターの信頼度の合計40,000以上で出現 解説 魔法使い族 優秀なシンクロモンスターアーカナイト・マジシャンやカオス・ソーサラー等が狙い目か。 【墓守】はなかなか強いデッキだが、今作において切り札モンスターである墓守の大神官や他に新墓守モンスターが登場し、 更に強力になった。 このパックで墓守関連のほぼ全ての主要カード、魔法使い族のサポートカードが揃うので意外と組みやすい。 派生デッキも多く存在するので簡単には飽きないだろう。魔法使い族で纏まる事から一族の結束の投入も考えられるので 他のモンスターが少なくて済む道も選べるのも嬉しい。 主なカード 墓守、エンディミオン、サイマジ、カオスソーサラー、トリッキー、アーカナイト、マジックテンペスター、王立魔法図書館 TF6 オリジナルリスト 全ての禁止・制限・準制限カード → 無制限 ※レアリティ無表記のカードはノーマル。 通常モンスターカード(01種) ランプの魔精・ラ・ジーン 効果モンスターカード(53種) ウジャト眼を持つ男 エレメント・マジシャン 王立魔法図書館(レア) カオス・ソーサラー(ウルトラ) クルセイダー・オブ・エンディミオン(レア) 黒魔力の精製者 ゲイシャドウ 幻影の騎士-ミラージュ・ナイト- 幸運を告げるフクロウ 氷の女王 サイバネティック・マジシャン サイレント・マジシャン LV8 サイレント・マジシャン LV4(スーパー) THE トリッキー(ウルトラ) シャブティのお守り 執念深き老魔術師(レア) 神聖魔導王 エンディミオン(レア) 聖なる解呪師 ダーク・ヴァルキリア 闇紅の魔導師(レア) 墓守の暗殺者 墓守の大筒持ち 墓守の長(レア) 墓守の監視者 墓守の従者 墓守の呪術師 墓守の召喚師(スーパー) 墓守の司令官 墓守の大神官(レア) 墓守の偵察者(スーパー) 墓守の長槍兵 墓守の番兵 墓守の末裔(レア) 墓守の巫女 ハンニバル・ネクロマンサー ピクシーナイト 不幸を告げる黒猫(レア) 黒魔導の執行官 ブラック・マジシャンズ・ナイト ブラッド・マジシャン-煉獄の魔術師- ブリザード・プリンセス(レア) マジカルフィシアリスト 魔法の操り人形(レア) マジキャット 黒の魔法神官 魔導獣 ケルベロス マジック・ランプ(レア) マジドッグ 魔草 マンドラゴラ 魔導アーマー エグゼ 魔導騎士 ディフェンダー(レア) 見習い魔術師(スーパー) ミラクル・フリッパー 儀式モンスターカード(01種) 伝説の爆炎使い(レア) 融合モンスターカード(01種) 黒炎の騎士-ブラック・フレア・ナイト- シンクロモンスターカード(03種) アーカナイト・マジシャン(ウルトラ) エクスプローシブ・マジシャン(レア) マジックテンペスター(スーパー) 魔法カード(16種) 王家の生け贄(レア) 王家の眠る谷-ネクロバレー(ウルトラ) 騎士の称号 灼熱の試練 ディメンション・マジック(スーパー) トリッキーズ・マジック4 墓守の石版(レア) 秘術の書 マジシャンズ・クロス マジックブラスト(レア) 魔女狩り 魔法族の結界 魔法族の里(スーパー) 魔法都市エンディミオン(レア) 魔力掌握(スーパー) メガトン魔導キャノン 罠カード(07種) 奇跡の復活 降霊の儀式 漆黒のパワーストーン 対抗魔術 バベル・タワー(レア) マジシャンズ・サークル(ウルトラ) 魔力枯渇
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/6521.html
戻る マジシャン ザ ルイズ 進む マジシャン ザ ルイズ 3章 (54)虚空の大穴 全てを呑み込む穴の驚異は、ウルザを吸い込むだけに止まらなかった。 「うわああああああああ!!」 戦場に悲鳴が、こだまする。 ウェザーライト号のブリッジでは、アラートが騒がしくがなり立てていた。 それもそうだろう。今、ウェザーライトの船体は四五度近くの傾きをもって、船首を上にして斜めに傾いでいるのである。 ただ事ではない。 しかし、そのような窮状であるにも関わらず、周囲にウェザーライトを救おうというフネはない。 なぜなら、他のフネも大なり小なり似たような状況であるからだ。 艦隊は上空からの襲いかかる強力な吸引力に、必死に逆らっていた。 浮力を調整し、自重と重力で対抗する。 だが、重量級のフネなどはそれでいいが、船体の軽い船などは徐々にコントロールを失い、上空へと引き込まれて始めている。 フネは元来このような事態に対処できるようには作られてはいないのだ。 唯一幸いだったのは、このような状況の為に、両軍の戦闘行動が一時中断していることだろうか。 謎の力の影響を受けているのは、何も連合艦隊だけではない。アルビオン側のフネも同様である。 その証拠に、ベキベキという音を立てながら、一隻のアルビオン巡洋艦が、甲板を引きはがされて、破片をばらまきながら空中分解した。 両軍とも、現状を維持するだけで手一杯で戦闘どころでは無いのだ。 混乱の原因、それはプレインズウォーカー同士の戦いの余波に他ならない。 奇しくもそれは、象と蟻の例えを現実のものとしたのである。 ワルドが穿った奈落の大穴。 それはプレインズウォーカーであろうとも引き込んで捕らえる、恐るべきものであった。 だが、それだけの力が、周囲に影響を及ぼさないはずがない。 今のワルドにとってはささやかな余波でしかないそれが、戦場にある全てのものを大穴へと向かって引き込もうとしている力の正体だった。 「モンモランシー! ギーシュ!」 そんな混乱の中で、ウェザーライトのルイズは声を上げた。 ブリッジ内が強烈な風になぶられている。 ドラゴンに破壊されたブリッジの亀裂から、猛烈な勢いで空気が吸い出されているのだ。 吸い上げられる空気は濁流となって、周囲に激しい気流を発生させている。 外を見れば、フネ、人、飛竜、様々なものが上空へと巻き上げられているのが見て取れる。 そのような状況で、ギーシュは右手で必死にブリッジの縁に掴まり、自分とモンモランシー、二人分の体重を支えていた。 既にギーシュの体は浮き上がってしまっており、その手を離せば二人は直ぐにでも外へ放り出されてしまうだろう。 「モンモランシー! しっかりっ!」 「ギ、ギーシュ……」 そう、今や二人の命運は、ギーシュ一人の手にかかっているのである。 「ギーシュッ! 馬鹿なことは止めて手を放して! あなただけなら助かるわ!」 「馬鹿言っちゃいけないよモンモランシー! か弱い女性を見捨てて、自分だけがのうのうと生き残るなんて、そんなのはトリステイン貴族のやることじゃない!」 「でも、このままじゃ二人とも!」 「それこそ望むところだよ! 僕は君を守ってみせる、その為にここにいるんだっ!」 ギーシュ・ド・グラモンはこの戦場に、物見遊山で来ているわけではない。 彼は彼なりの決意を抱いて、この戦場に立っているのだ。 モンモランシーが最初、戦場へ出発するウェザーライトに忍び込むという計画を彼に打ち明けたとき、ギーシュは当然ながら猛反対した。 戦場の恐ろしさや死ぬかも知れないというということを、切々と訴えて説得しようとした。 だが、モンモランシーの決意は固く、彼女はその考えを曲げようとはしなかった。 これにはギーシュもほとほと困り果てた。 何が彼女をそこまで駆り立てるのか、モンモランシーは話してくれなかったが、ルイズが関係しているのだろうということは薄々察することができた。 だからといって彼女がこのまま危険に飛び込んでいくのを見過ごすことなどできはしない。けれど彼女は言って聞いてくれるような雰囲気でもない。 いっそ可哀想だが縄で縛ってでも阻止するべきだろうか、そんなふうに悩んでいるギーシュに、彼女はこう言ったのだ。 『それに、いざとなったらあなたが助けてくれるんでしょ? ギーシュ』 明らかに狙って言ったのは確実であろうに、その言葉はギーシュの頭にガーンときた。 モンモランシーが上目遣いに放った言葉に、ギーシュの頭とハートは一辺に打ち抜かれた。 考えてもみてほしい。 愛しい彼女が、危険な場所に行くのだという。 そしてそこでの頼りになるのは自分だけだと言うのだ。 自分だけを頼りにして、彼女は危険に飛び込むのだという。 自分はそれだけ彼女に信頼されているのだ。 迫る悪漢! モンモランシーのピンチ! そこに颯爽と現れる美しいナイト! ギーシュ・ド・グラモン! ぱぱっと華麗に悪漢を打ち倒し、震える彼女を抱き上げる! 『大丈夫かい? モンモランシー、君は僕が守ってあげるよ』 そう格好良くキメると彼女は 『ギーシュ最高! 素敵! 全部あげちゃう! 抱いて!』 と言ってくるのだ。 (悪くない、悪くないぞ、ギーシュ・ド・グラモン!) 正に英雄譚ではないか。 沸騰した頭で、そんなことを思う。 最初からギーシュに選択権は無かった。 結局ギーシュはモンモランシーの企てに力を貸し、今こうして彼女と一緒にいるのだ。 そんな彼が、掴んだモンモランシーの手を放すわけにはいかない。 だが、心の決意とは裏腹に、肉体は徐々に限界を迎えつつある。 先ほどから縁を掴んでいる右手に、感覚が無くなっている。一点で体重を支えていることで、しびれ始めてきているのだ。 まだしばらくは持つが、長々と耐えられる保証はない。 だからといって、掴んだモンモランシーの手を離すなどは論外だ。 「ギーシュ! 早く手を放して! 私は『フライ』で飛ぶから!」 「馬鹿言っちゃいけない……。『フライ』で飛んだって、こんな状況じゃ焼け石に水さ。どのみちすぐに巻き上げられる」 「でも……」 「ぐうぅ……」 苦しそうにギーシュが呻く。 その声で、モンモランシーにもギーシュに余裕が無いのが伝わってきた。 だと言うのに、この馬鹿な幼なじみは自分の手を掴んで離そうとしない。 元はと言えば、自分が無理矢理連れてきたようなものなのに…… そんな彼の姿を見るモンモランシーの目尻から、光るものが流れていった。 「ギーシュ……」 「モンモランシー……」 しかし、そんなやりとりは、二人以上に焦りを含んだ声に遮られた。 「待ってて二人とも! 今すぐ防御のための『膜』をそっちにまで広げるから!」 ルイズである。 ルイズの周囲には、ウルザが施した強力な防御機構が働いている。 今の彼女は、ウルザが望まない限り、外界からの影響を殆ど受けることがない。 例えギーシュ達が吸い出されるほどの吸引力であっても、ルイズの周囲だけはそよ風が吹いた程度にしか感じないのである。 その防御のための不可視の力場を拡大し、ギーシュ達のところまで広げようというのがルイズの考えた、二人の危機を救う方法であった。 だが、その計画には大きな落とし穴がある。 ルイズの計画を実行するためにはウルザの施した術式に手を加え、自らの手で操作しなくてはならない。 それはただの人間であるルイズが、プレインズウォーカーに立ち向かうという意味であった。 人間とプレインズウォーカーとの間に横たわる溝は深く大きい。普通なら永久に埋められない程の差だ。 しかし、ルイズの手にはそれを狭めることを可能とする道具があった。 ルイズはまず右手に嵌めた、水のルビーに集中した。 そうして、自身とルビーとの『接続』を試みる。 生身のままでパワーストーンを操作しようなど、尋常ならざる技であるが、それがパワーストーンへの高すぎる順応性持ち、すでにその毒に犯されている彼女の武器だった。 ルイズはまずイメージした。 自分自身の境界線を朧気にしていくイメージ。そうして指先にある巨大な力と少しずつ自分を重ねていくことを想像する。 すると一秒ほどで、指先にピリッという電流が流れるような感覚が来た。 これで『接続』は完了である。 『接続』は、呆気ないほど簡単に済んだ。 これでルイズのマナの許容量は拡大され、パワーストーンの莫大な魔力を自身の精神力の延長として行使できるようになった訳である。 勿論、パワーストーンの力を行使すること自体はウルザからは堅く禁止されていることがらだったが、今はそんなことには構っていられない。 そうして水のルビーとの契約を済ませると、続いて風のルビーとも同様の接続を済ませる。 一連の準備を終えると、ルイズは自分の席の前に据えられた平面映像が浮かんでいる磨かれた大理石の上に手を乗せた。 そうして粗くなった呼吸を少しの間整えて、そこに自分の魔力を流し込んだ。 ウルザが操作しているのを見たことはあったが、自分で操作するのは初めてである。そもそも『魔力を流し込む』ということ自体、彼女にとって初めての経験だ。 正直、すぐにうまくいくとは思っていなかった。 だが、意外なことにルイズはウェザーライトと繋がってから数秒で、その操作方法を理解が理解できてしまった。 一つ操作を行えば二つを、二つ操作を行えば四つを。 倍の倍で、操作を行えば行うほどどうやってこのフネを操作すればいいかがフィードバックされてくるのだ。 ウェザーライトの操作というのは、要は『自分の腕』と『魔法』との間のような存在だ。 マナ=精神力に命令を乗せて、それを端末から流し込めば思った通りに動かすことができる。 何も難しいことはない。メイジなら誰しもがやっていることだ。 ルイズはそれをルビーのバックアップを受けながらこなしていく。 一分ほどで表層的な操作について一通り試し終えたルイズは、顔を上げてギーシュ達を見た。 ギーシュは何とかまだ破損したブリッジ外壁近くの柵に掴まっていた。 だが、ルイズの霞む視界ではギーシュ達が今どのような状態にあるのかまでは判別できない。 あとどれだけそんな状況で耐えられるだろうか。 一分、二分? それとも三十秒? 兎も角、急がねばならなかった。 ルイズは再び目の前のコンソールに向き直る。 次はもっと高度な操作を行うつもりだった。 ウェザーライトの操作はある意味潜水に似ている。自分自身であるマナ/精神力を、深く沈ませていく、その深さによって捜査できる範囲が変わってくる。 高度な操作になるほど、より深い深度へと精神を潜り込ませるため、多くのマナを消費する。 だが、幸いにも今のルイズはマナ/精神力に関してなら無尽蔵と言っても良い。 余談であるが、ルイズ自身の精神力は、ロマリアで思い出すのもおぞましい『アレ』と対峙した晩以来、枯渇した状態が続いていた。 普通なら精神力は一晩ぐっすりと寝れば回復してしまうものなのだが、どういう訳か虚無の魔法を行使するための精神力はなかなか回復しなかったのである。 原理はよく分からないのだが、虚無に関する魔法を使用するための精神力の充足には特殊な条件が必要らしく、それが何なのか分からない彼女には回復する術が無かったのだ。 だが、パワーストーンの支援さえあれば、魔力は使い放題である。 無論、代償は必要ではあるが……。 正規の手続きを無視して、強引にウェザーライトの操作系統へと深く潜っていく。 途中、二つほどルイズを拒もうとする障害があったが、そんなものは強引に焼き切ってやった。 そうやってどんどんと潜り込んで、ルイズの脳裏に閃く直感。 あと一層で、自分の周囲を固めている防御の力に手が届く。 そう思い、逸る心のままに新たなマナを注ぎ込んだとき、異変は起こった。 「かっ、はっ!?」 頭の中が爆発したような強烈な頭痛、そして焼け付くような右目の痛み。 「――――――っ!?」 ルイズは声にならない悲鳴を上げて、その手で右目を押さえた。 途端に、 世界の半分がブラックアウトした。 (な、に……?) ルイズは脳裏に疑問を浮かべる。 ひどい頭痛は治まっていない。だが、それすらも凌駕して、ルイズは放心した。 突然世界の右半分から光が消滅したのだ。 いいや、そんなことではない。 ルイズにも本当は分かっている。 これは支払うべき代価だ。 驚くようなことではない。 右目が光を失った。 ただ、それだけのことだった。 そう、最初から分かっていてやったことだ。 「何よ……たかだか右目じゃない、何を驚いているのよ、私は。はん、ばっかみたい、ただそれだけじゃないの」 言って、ルイズは震える手をきつく握りしめると、それをそのままそれを、コンソールへと叩き付けた。 「少し、不便になっただけよ……!」 きつく結んだ唇が切れて、そこから血が一筋流れた。 ルイズは直ぐさま作業を再開する。 最後の門を破り、最深部一歩手前の領域のコントロールを掌握する。 それで十分。ルイズの目的を果たすには、それで必要十分なレベルだった。 (……艦内非常用保安機構。これね) ブリッジ内の様子がルイズの頭にイメージとして伝わってくる。 半径一メイル程度の円が自分を取り囲んでいるのが分かる。ルイズはそこに魔力の触覚を伸ばし、力場を発生させている術式に拡大の式を刻み込む。 すると、ルイズの耳にキーンという耳鳴りのような音が聞こえた。 続いて、ごうごうと鳴っていた風音が止み、バタンと何かが落ちる音がする。 ルイズが慌ててそちらを見ると、重なるように床に倒れているギーシュとモンモランシーがいた。 「た、助かった、のか、僕たちは……」 「どうやらそうみたいね……って、きゃあ! ギーシュッ! どこ触ってるのよっ!?」 「おお、モンモランシー。そうは言っても君が上に乗っているのだから僕からはどうしようもないよ……もっふもっふ」 「いやあ! 顔を動かさないでぇ!」 そんな声を聞いて、ルイズは徐々に緊張を解いていった。 思えば一人ウェザーライトに乗り込んで以来、これが初めて気の抜けた瞬間だった。 気を許せる友人、それがどれだけ大切なものか、初めて分かった気がした。 だが、次に聞こえてきた音が、ルイズに再び緊張を強いた。 「……っ!? 何この音っ、警告音が……変わった?」 再び艦内に鳴り響くアラート。 先ほどまでものとは全く別種の耳障りな音。 そして続いて響いた声に、ルイズは驚愕した。 『コアに対する第三深度の不正な侵入を確認しました。緊急時非常マニュアルに基づき、これよりウェザーライトⅡは精霊による自立航行モードに移行します』 無機質な、声。 この船には闖入者であるモンモランシーを除けば、ルイズの他に乗組員はいない。 つまり、今の声はウェザーライトⅡから流れたこととなる。 ルイズはウェザーライトⅡが喋ることなど、このとき初めて知った。 だが、次に発せられた声は、最初の衝撃を遙かに上回るものだった。 『ただちに不正な設定を破棄。艦内非常用保安に関する設定を復元します』 それはとてつもなく、冷徹な声のようにルイズには感じられた。 「待っ……」 ルイズが言い切る前に、弦を弾いたようなピンッという音が響いた。 それを契機に、拡大したはずの防御の力場が消滅した。 防御が消失したことで、ブリッジ内を再び強風が襲った。 猛烈な勢いで、再び空気が吸い出される。 「う、わっ、わ……」 「え、何? ちょっと……」。 抵抗する力も残されていないモンモランシー達の体が浮き上る。 そして、今度こそ何にも掴まることができず、二人の体は、外へ。 ルイズは呆気にとられながら、二人が外へと放り出されていくのを見ているだけしかできなかった。 そんな彼女に去来するのは (何で?) という疑問。 「モンモランシーッ! ギーシュッ!」 ただ、そう叫んで手を伸ばす。 二人は遠い。 腕は虚空にあって、何も掴まない。 その手に意味なんて無い。それで何かが変わるわけでもない。 二人の姿はすでに見えない。 そう彼女は失敗したのだ。 (何で、何でよ?) 悔しさと怒りで、涙がにじむ。 力を手に入れたはずだった。 それはみんなを救える力だったはずだ。 彼女が思う、立派な貴族が持つべき力。 何事にも背を向けず、誰かの為に戦い抜く力。 決して負けず、誰かの笑顔を守る力。 気高く、誇り高い、そんな力。 魔法が使えなかった彼女が夢見た、理想の力。 ルイズはそれを手に入れたはずだった。 けれどその力は、友達を助けることもできないものだった。 命を削ってまで手に入れたものは、理想とはかけ離れた、ちっぽけなものだった。 ルイズ・ド・ラ・ヴァリエールはここに現実を思い知らされた。 自分の望んだものは、神様にでもならなければ手に入らないと、思い知らされた。 「ぅ……ああっ、うわあああああっ!」 頬を冷たいものが伝うのを感じながら、ブリッジに開いた穴に手を伸ばす。 友達が消えてしまったその場所に、手を伸ばす。 後悔と未練が入り交じった感情を持て余して、嗚咽する。 結局何もできなかった。 そうルイズの心が絶望に塗りつぶされそうになったそのとき、彼女の半分しかない視界に、一瞬だけ影が差した。 ただ一瞬の交錯。 もうはっきりとした焦点を結べないルイズの瞳。彼女にはそれがなんだったのか分からない。 けれど彼女はその影に、希望を感じた。 だから彼女は、直感だけでその名を叫んだ。 「タバサ!」 空がどんなものかだって? そりゃあ怖いところだよ。 誰だって落ちれば分かる。 ――ギーシュ 戻る マジシャン ザ ルイズ 進む
https://w.atwiki.jp/turuturutyan/pages/31.html
投げもの、HE 配置 テロ AR1(裏どりをみる) B下 AR2 SR2 1、AR2を、SR1土台、SR1のカバーで、音無し看板登りをさせてB横に待機させる(音厳禁!) 2、テロのAR→ロッカー カバーのSR→ロッカー 土台のSR→B下 3、土台のSRがBにHEを投げるの 4、Bラッシュ imageプラグインエラー 画像URLまたは画像ファイル名を指定してください。
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/1618.html
【検索用 きみゆけさいれんと 登録タグ 2008年 VOCALOID き 初音ミク 曲 曲か 機材欲しいP】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:機材欲しいP 作曲:機材欲しいP 編曲:機材欲しいP 唄:初音ミク 曲紹介 愛 愛 愛 愛 愛してる☆ 曲名:『キミユゲサイレント』 歌詞 愛 愛 愛 愛してる。 君の手がそこに 伸ばせば届きそう 勇気無い私 ためらうだけね、馬鹿ね。 差し出されたコーヒー 不意に触れた手 重なったのは次に 唇と唇さ どうせ2人さ ストーブ挟んで。 キミユゲサイレント サイレント サイレント ねぇ キミユゲサイレント サイレント ねぇ 世界の色が変わる 愛してる 愛してる 愛してる 愛してる 夢の中の今 溶け出す現(うつつ) くすぐる吐息 時計は止まる どうせ2人さ ストーブ挟んで。 キミユゲサイレント サイレント サイレント ねぇ キミユゲサイレント サイレント ねぇ 世界の色が変わる 今日が過ぎなきゃいい。・・・って でも絶対、朝が来るよ。 つながって居たいのに 絶対離れる。 そう 離れる。 でも。 キミユゲサイレント I 逢い 哀 eye 愛してる。 キミユゲサイレント サイレント サイレント ねぇ キミユゲサイレント サイレント ねぇ 世界の色が変わる I 逢い 哀 eye 愛してる。 キミユゲサイレント コメント ピアプロの歌詞に動画からの歌詞を補充して書きました -- 作成者 (2008-07-12 01 45 57) ボカロの中で一番好きな曲。機材さんはまさに鬼才です。 -- こーじ (2009-01-12 22 48 14) 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
https://w.atwiki.jp/psy_ren/pages/58.html
サイレン(さいれん/PSYREN) 作中において人々の間で噂になっている秘密結社。 怪人「ネメシスQ」を使者とし、現実世界が嫌になった者達を集めて新たなる楽園へと導く存在であると言われており、また、ネット上では連続失踪事件の黒幕とも目されている。 その実態は、未来の荒廃した日本(サイレン世界)を舞台に行われるゲームである。 サイレンの赤いテレホンカードによりサイレン入国審査を受けた者は、怪人「ネメシスQ」によりサイレン世界に召集され、ゴールとなる公衆電話を目指すゲームを行う事になる。 夜科アゲハ達は、サイレンに参加する事で現代と未来を行き来し、未来の世界が荒廃してしまった理由を探っている。 ゲーム進行 ゲームは以下の流れで進行される。 1.召集 サイレンドリフトは、ネメシスQにより、赤いテレホンカードを通して、召集のベルを受けるようになる。 この時、近くにある何らかの電話機の受話器を取るとサイレン世界へ運ばれる。 受話器をとらなければ脳の中で徐々に電話のベルの音が大きくなり、最終的に脳が破壊され廃人となってしまう。 ちなみに、電話であれば何でもよく、携帯電話等でも召集に応じることが出来る。 また、招集の際に赤いテレホンカードを所持していなくても、サイレン世界に行けばいつの間にか赤いテレホンカードを所持している。 2.移動 招集した全員がサイレン世界に集合すると、集合場所の近くにある公衆電話が鳴る。 これを取ると、周辺の地図、及び目的地が表示され、サイレンドリフト達はゴールを目指して移動することになる。 経路には禁人種と呼ばれる化け物が徘徊している場合がある。 3.帰還 無事ゴール地点にたどり着く事が出来れば、そこにある公衆電話に赤いテレホンカードを通す事で現代に戻る事が出来る。 この際、テレホンカードの残り度数が減らされ、最終的に残り度数が0になればゲームクリアとなる。 テレホンカードが無いと現代に戻る事が出来ないため、サイレンドリフトは、テレホンカードを肌身離さず所持している必要がある。 4.再召集 前回の召集を生き残ったものは、1~2週間のスパンで不定期に再召集を受ける事になる。 このときのスタート地点は、前回のゴール地点の公衆電話より数km以内の東の公衆電話となる。 つまり、サイレンドリフト達は、徐々に東に向かって移動していることになる。 尚、現代に帰還せずに未来に留まることは可能であり、次回の参加者と同じ公衆電話を使用しその参加者と同じ度数を消費して帰還することが出来る。 この場合、帰還せずに留まった者が、自身が招集された際に設定されたゴールの公衆電話を使用できるかは現在のところ不明である。 公衆電話 サイレン世界にて、ゲームを進める上で不可欠なものである公衆電話。ドリフト達にとってはゲームクリアのための貴重な情報源でもある。 公衆電話のメモボタンを押すと、以下のような地図が表示される。 記号の見方 スタート地点 ゴール地点 サイレン塔 警戒区域 これまでのゲームの経過はこちらを参照のこと。